--環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)について、トランプ氏は一貫して反対を表明するほか、中国などからの輸入品には高い関税を課す考えを示しています
私たち幸福実現党は、TPPを推進すべきと一貫して主張してきました。TPPをてこに構造改革を進め、日本経済の成長力を強化するとともに、アジア太平洋地域に日米主導の経済秩序を構築することで、中国包囲網を形成しようとの狙いからです。
トランプ氏がTPPに反対し、中国などに高関税を課そうとする背景には、米国経済の立て直しに加えて、関税を外交上の一つの武器として使うことによる、トランプ氏なりの対中抑止策としての意味合いがあるのかもしれません。
トランプ氏は、TPPだけではなく、北米自由貿易協定(NAFTA)の見直しも唱えていることから、保護主義の台頭による貿易戦争を危惧する向きもありますが、いずれにせよ、米国の批准抜きでは、TPPが暗礁に乗り上げることを避けられません。米国の新体制との意思疎通を図りながら、日本の通商戦略の見直しを行う必要があると思います。