東電「実質国有化」を延長へ 社内の士気低下は不可避、人材流出も深刻化 (2/2ページ)

 東電HDによると、11年度の依願退職者は前年度比約3.5倍となる465人。12年度は712人で、13~15年度も毎年約300~500人が辞めている。委員を務める日本商工会議所の三村明夫会頭は会合後、「仕事や権限を与えて、若手社員を成長させることが重要だ」と述べ、人材育成が急務との考えを強調した。

 だが、公的管理期間の延長方針が示されたことで、「脱国有化」を心のよりどころとしてきた社内の士気が一層低下するのは避けられない。東電HD首脳陣の一人は「(来年3月までの)社員のモチベーションをどう保てばいいのか」と嘆息する。

 政府は、新生・東電HDを電力システム改革の“先兵”として手元に置く姿勢を変える兆しはない。委員からは「世代交代でノスタルジー(郷愁)を断ち切るべきだ」との厳しい指摘もある。

 東電HD改革は業界再編が伴う。広い視野で、先を見据える能力を持つ優秀な人材を確保していくことが欠かせない。