
クリントン氏(UPI=共同)【拡大】
特に、不満を抱いている者、傷ついている者、被害者意識に囚われている者たちは、本人が自覚的であるか否かによらず、攻撃的な嫌悪の感情で身を守る。そう、他の誰にも知らせずそっとアンチ・ヒラリー票を投じた「普通の女」たちは、攻撃的とまではいかないにせよ、ヒラリー嫌悪を表明することで「自分たちの生き方の選択」を守ったのではなかろうか。
トランプの言う「偉大なアメリカ」が取り戻されることで、彼女たちは自尊心を保てるのかもしれない。「自分の生き方は間違っていなかった」「自分の人生は無駄ではなかった」と。「飛ばない」という意味で使われる「保守」の本質とは、そこである。
(河崎 環=文 代表撮影/UPI/アフロ=写真)(PRESIDENT Online)