
カトマンズ郊外のジャワラケル手工芸センターの仮工場で、チベットじゅうたんを織る女性(共同)【拡大】
中国、ネパール両政府の接近も難民には逆風だ。ネパールは燃料などの輸入をインドに頼ってきたが、憲法制定をめぐる国内の対立から昨年秋に南部のインド系住民が国境を封鎖し、たちまち物資不足に陥った。当時の首相は「影響力行使を狙ったインドが非公式に関与した」と批判し、中国に接近。中国も貿易拡大やインフラ支援で応じる。
チベット難民福祉事務所幹部は「デモ禁止はもちろん、大事な仏教祭事にも最近は当局の監視が入る」と中国の影響拡大を示唆した。
ネパールのチベット難民は10年前に2万人いたが、現在では1万3000人ほどだ。じゅうたん産業もインド産の模倣品が出回り苦戦が続く。事務所幹部は「ネパールには受け入れてくれるだけ感謝している。でも、若い人は可能性を求め、どんどん外に出るだろう」と語った。(カトマンズ 共同)