
シベリア鉄道の東京延伸のイメージ【拡大】
一方、自民・公明両党の有志議員による「日露天然ガスパイプライン推進議員連盟」(会長・河村建夫衆院議員)が要望していた、サハリンから北海道や東北を通り東京湾まで結ぶパイプラインも見送られた。
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■エネルギー・ブリッジは研究継続
総距離は約1500キロ、総工費は約7000億円。実現すれば極東の大規模ガス田と日本の需要地が直結し、長期安定的にエネルギー資源を確保できると期待された。だが、液化天然ガス(LNG)の輸入環境整備に多額の資金を投じてきた企業から強い反発が予想され、日の目を見なかった。
同様に棚上げされながら実現可能性を残すのが、サハリンと北海道を送電網でつなぐエネルギー・ブリッジだ。
日本政府は、課題が多いため「ノン・コミッタル・ベース(確約できない約束)」で研究を続けることで合意したと説明する。