固定化する格差社会、6割が悲観…「韓国の社会動向2016」が描き出すヘル朝鮮 (2/4ページ)

固定化する格差社会を報じる韓国のニュース番組(youtubeより)
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 さらに、自分が「経済社会的に最下層に属する」と考えている人は、20年間で8ポイント増加し、20%になった。実に5人に1人が“底辺”だと認識している状態だ。中間層だとの認識は53%にとどまる。自分の子供が上の階層になれるか、という質問についても半数が否定的だ。特に子育て世代の30代は6割が悲観的な見方を示した。こうした一連の回答は、所得や家庭環境による二極化が進み、格差の固定化が進んだ韓国社会のゆがみを浮き彫りにしている。

 こうした階層化社会を自嘲するように、韓国では「金匙」「銀匙」「土匙」という言葉が若者の間ではやった。「銀の匙をくわえて生まれてきた」という慣用句にちなみ、親の貧富の差をスプーンの材質になぞらえた言葉だ。背景にあるのは、社会的地位の獲得や経済的な成功は、本人の努力に関係なく親の経済力で決まる、という格差固定化への自嘲にも似た「あきらめ」だ。

 医療や文化、教育にも不安の影

 こうした韓国社会の現状にひそむ“ひずみ”を示すデータは、報告書のあちこちに散見される。

韓国の社会的な防疫体制は整っているとは言い難い