
固定化する格差社会を報じる韓国のニュース番組(youtubeより)【拡大】
例えば急性感染症の発生率は1960年代以降減少したが、1998年以降、はしかやマラリアなどが再び発生し、徐々に増加。2009年の新型インフルエンザで大きく跳ね上がり、現在も1960年代のレベルにとどまっている。2015年に猛威をふるった中東呼吸器症候群(MARS)のように、韓国の社会的な防疫体制は整っているとは言い難い。
一方でスマートフォンの普及に伴い、一日の多くをスマホの使用に費やし、日常生活に支障をきたす「スマホ依存症」予備軍の割合は、2011年の8.4%から2015年は16.2%と倍増した。スマホ利用の活発な若年層の割合が高いが、所得階層別で見た場合、青少年や社会人では月収200万ウォン(約20万円)未満の割合が高くなったという。
また、過去1年間に、いじめや校内暴力を受けた児童・生徒の比率は、小学生で24.3%▽中学生18.0%▽高校生16.3%-にのぼった。小、中学生の比率は13年に比べ改善しているが、高校生は増加に転じている。
このほか過去20年間で61歳以上の高齢者人口は2.2倍に増えた。だが、人口10万人あたりの61歳以上の刑法犯罪者数は、20年前の約5.9倍にあたる151.5人に急増した。61歳以上の刑法犯罪被害者も20年間で約8.8倍の約9万人に増加し、高齢化に伴う社会不安は拡大しつつある。