
黒田東彦日銀総裁【拡大】
このため日銀は昨年9月、金融政策の「総括的な検証」を行い、マイナス金利と国債の大量購入を中心とする従来政策を見直した。新たに長期金利を0%程度に誘導する目標を設定し、当面は年80兆円をめどに国債買い入れを維持する方針を示した。
だが、日銀の新たな施策の前に、トランプ政権の政策影響が立ちはだかろうとしている。昨秋からの「トランプ相場」では長期金利に上昇圧力がかかり、27日には、国債の購入を増やす措置も行った。今後はトランプ大統領がドル高是正のため、日銀を標的にする懸念もある。
日銀は31日までの決定会合で、経済成長率見通しの引き上げなどを検討する。マイナス金利の波及効果や「トランプリスク」についても議論する見通しだ。
BNPパリバ証券の河野龍太郎氏は「物価上昇率の1%台の定着が見えてくる10月に長期金利目標を0・3%に引き上げ、長期金利急騰のリスクが高い場合は同時にマイナス金利をマイナス0・2%に深掘りする可能性がある」と予測する。