
ホワイトハウスで製薬会社幹部と会談するトランプ米大統領(左)=1月31日(共同)【拡大】
経済同友会の小林喜光代表幹事は1日の記者会見で、トランプ氏の政権運営について「自分が良ければいいという民族主義に戻る危険性がある」と述べ、米国の利益を最優先とする保護主義的な政策に懸念を表明した。日本が取るべき対応としては「ヒステリックに反応することはない。今は静かに見つめる時期だ」と語った。
足元の円安ドル高は米景気の拡大などで米国の長期金利が上昇し、日米の金利差が広がった影響が大きい。トランプ氏は日銀の金融緩和を円安誘導と捉えているとみられるが、政府は「デフレ脱却という国内政策が目的で、為替を念頭に置いたものではない」(浅川氏)と反発する。
みずほ総合研究所の有田賢太郎主任エコノミストは「過度な米国の口先介入で他国の為替が急激に動くと、グローバルの金融市場が不安定になるリスクがある」と警鐘を鳴らす。
首脳会談が試金石
トランプ氏の牽制(けんせい)で日本政府は過度な円高が進んだ場合も介入に動きにくくなった。米国は今後、貿易などの2国間交渉で好条件を引き出そうと為替操作国指定などのカードをちらつかせてくる懸念もある。
円高は輸出企業などの業績を悪化させ、デフレ脱却にも水を差しかねない。日本の為替政策を説明し、トランプ氏の理解を得られるか、10日の首脳会談が試金石になる。(田村龍彦、西村利也)