そうなれば、対中輸出額が年間13兆に上る日本経済にも悪影響が出る。製造業を中心に企業の円高元安への不安は強く、建設機械メーカー大手コマツは元に対し1円の円高になると、営業利益が年間で3億円消えると試算している。
さらに懸念されるのは、円高元安になれば、相対的に日本の物価が高くなり、「中国人客による『爆買い』が失速する恐れがあることだ」(同)。
観光庁によると中国人を中心とする訪日外国人客の16年の1人当たり消費額は前年比11.5%減の15万5896円。円高や、中国当局が海外で購入した土産物への関税を高くした影響などで、すでに減速している。
円高元安が今後進めば、こうした傾向に拍車がかかるのは必至。訪日客数全体の伸びを鈍化させ、日本の成長戦略を狂わせかねない。(山口暢彦)