安倍晋三首相、プレミアムフライデー活用した消費活性化を指示 「土日の需要先食い」大丈夫? (2/2ページ)

 「新たな個人消費を喚起する取り組みだ」。首相は諮問会議でこう述べ、プレミアムフライデーの効果に期待を示した。

 ただ、「金曜夕方をモノを買う機会ととらえるだけなら、買う日が土日から移るだけになる」(三菱総合研究所の武田洋子主席研究員)といった指摘もある。

 この点、石原伸晃経済再生担当相は「旅行(の役割)は大きい。土曜朝に出かけて日曜帰る1泊旅行より、金曜夕に出かけ現地で1日かけ観光するほうがボリュームは大きい」とし、

国内観光の活性化による消費拡大に期待を寄せる。

 諮問会議では民間議員から、親子で旅行するため、学校の休み方の工夫をするよう求める声も上がった。

 旅行・ホテル業界では金曜午後発のツアーを企画するなどの動きが広がり始めている。JTBグループは金曜午後からの需要を想定し、遅い時間のチェックインでも夕食がとれる温泉宿の宿泊プランやリゾート地の連泊プランを企画した。

 実効性ある魅力的なサービスをどこまで消費者に訴えられるか、官民挙げての取り組みが求められる。