サムスン経営トップを逮捕 約43億円贈賄容疑

 韓国の特別検察官の捜査チームは17日、朴槿恵大統領の親友、崔順実被告側に賄賂を贈ったとして、贈賄容疑などでサムスン電子副会長の李在鎔容疑者(48)を逮捕した。ソウル中央地裁は1月、特別検察官の逮捕状請求を棄却したが、今回は必要性を認め逮捕状を発付した。

 李容疑者は韓国最大の企業グループ、サムスンの経営トップ。一連の疑惑は国政を揺るがす事態に発展しており、地裁は事案の重大性を考慮し、「新たに構成された容疑事実と追加の証拠資料などを総合し、逮捕の必要性が認められる」とした。

 李容疑者は、自身の経営権強化を図ったグループ内の企業合併を巡り、朴政権の合併後押しや優遇策などの便宜供与を期待し、崔被告側に賄賂を贈った疑いが持たれている。捜査チームは、賄賂額は約束分を含め430億ウォン(約43億円)に上るとしている。李容疑者は「見返りを期待したものではない」と賄賂性を否認していた。(共同)