【経財論】プレミアムフライデーを国民行事に 経団連副会長・石塚邦雄氏 (1/3ページ)

2017.2.22 05:00


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 最近の若者は「買いたいモノがない」と言う。そもそも「消費を楽しむ」という意識自体が希薄になっている。そうでなくても、将来の不安などを理由に消費を控える傾向は強まるばかりだ。長いデフレに慣れてしまった日本社会にとって、国内総生産(GDP)の約6割を占める個人消費を増やすことは、最も困難な課題の一つである。

 消費マインドを上向かせるために、将来の不安の払拭などに全力で取り組む必要があることは言うまでもない。加えて、経済の好循環を生むために、誰かが消費のスイッチを押さなければならない。サービス提供側が創意工夫を発揮し、新たな需要の創造に挑戦することが求められている。

 こうした中、人々にさまざまな楽しみ方を見つけて、もっと人生を豊かに過ごしていただきたいという思いから、今般、「日本再興戦略2016」の官民戦略プロジェクト10の一環として、プレミアムフライデーという取り組みを新たに導入することにした。

 ◆新たなライフスタイルを提案

 取り組みの狙いは、毎月の月末金曜日に、いつもより少し早めに仕事を終わらせることで、ちょっと豊かな時間、すなわち一人一人にとって「プレミアム」「サムシング・スペシャル」と感じる時間を過ごす習慣をつくり出すことにある。消費マインドを上向かせるだけでなく、働き方の見直しも含めた新たなライフスタイルを提案している。

 今週金曜日の24日に初回を迎えるが、仕事を効率良く片付けたら何をして過ごそうか、と考えるだけでワクワクするという読者も少なくないと思う。買い物、外食、旅行、お稽古事、スポーツなど、同じ時間でも過ごし方は人の数だけある。

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