
プノンペンの街を走る公共バス(JICA提供)【拡大】
そこでプノンペン都は、JICAの技術協力プロジェクトを活用し、バスの運営改善に乗り出す。このプロジェクトでは、20年までの間に現在の3路線を、10路線・14系統(総距離143キロ)に拡大する。
第1段階として、18年までに5路線・9系統(総距離86キロ)に延長し、日本から80台のバス車両を調達する。事業規模の拡大に合わせて、現在の運転手も含めて合計190人の運転手と車掌を確保するとともに、車庫や整備工場、バス停の整備なども実施するという。バス車両は日本のほかに中国からも100台の支援を受ける予定だ。
ただ、バスの良好な運行には、道路など交通インフラの整備も必要となる。プノンペン都の普通車・大型車の登録台数は1990年の4000台から2012年には26万8000台に、バイクは同じく4万4000台から95万1000台に増加した。
駐車場が著しく不足するプノンペンでは、路上駐車で道路の半分が埋まり、車両の通行が妨げられることもしばしばある。プロジェクトでは、駐車禁止マーキング、路上駐車スペースの標識掲示、バス停留所のマーキング、公共交通優先信号の設置などの措置を優先度の高い路線で実験的に行う。
IC定期券など検討
また、公共交通政策、運行管理、車両整備、運転技能訓練など多岐にわたる分野で13人の専門家が派遣される。プロジェクトを率いる国際開発センター(東京都港区)の高橋君成さんによると、自家用車やバイクなどから公共交通のバスへの利用転換を促すため、理想的な交通手段の利用を促す「モビリティ・マネジメント」の専門家も交えてバスのイメージアップや認知度を高めるブランディングにも取り組むという。