トランプ政権は、自国に不公平な通商関係を是正するため「国境税」など保護主義的な政策を打ち出す。このため、米国は「保護主義対抗」の削除を強く求め、議長国のドイツも配慮する姿勢を示したが、他の主要国が反発したようだ。
国際金融筋は「日米欧の先進7カ国(G7)がこれまで保護主義への対抗に反対することはなかった」と驚きを隠さない。
G7に中国やインドなどの新興国を加えたG20は、リーマン・ショックが起きた2008年から首脳会議を開催。これまでは先進国と新興国の意見が対立するケースが目立っていた。
昨年9月に中国・杭州で開かれたG20首脳会議でも、中国が過剰な生産能力を背景に鉄鋼などを安く輸出して市場の価格形成をゆがめていると日米欧が非難、構造改革を迫る構図だった。
だが、最近は中国が「貿易戦争の結果は共倒れだ」(習近平国家主席)と、米国の保護主義を批判する逆転現象も起きている。
「自由貿易が多くの国で経済の繁栄に寄与してきた歴史を認識すべきだ」
麻生太郎財務相は17日の討議でこう呼びかけた。
自由貿易や国際協調などの理念を掲げて、リーマン・ショック後の世界経済を下支えしてきたG20の枠組みは岐路に立っている。