特措法では自治体の指導などに従わなければ強制執行も可能とした。従来に比べれば大きな前進だが、これはあくまでも緊急避難に過ぎず、空き家をめぐる抜本対策とはいえない。
空き地も広がっている。13年の土地基本調査によると、駐車場や資材置き場などとしても利用されていない空き地は全国で1554平方キロメートルに及び、5年前より3割近く増えた。このうち法人所有分は573平方キロメートルとほぼ横ばいだが、個人所有分は981平方キロメートルと5年前より5割以上も急増した。
人口減に直面する地方だけでなく、人口が増えている都市部でも空き地が増えている事態は深刻だ。それが都市の機能や魅力を低下させ、さらに新たな空き地や空き家を生み出す悪循環に陥っている。
現行の都市計画法は、都市の開発・整備を前提にして開発が無秩序に進むことを防ぐのが目的だ。開発できる地域を限定し、そこに規制の網をかける手法だが、最近では都市部でも開発どころか、空き地が増殖している。これは都市計画法が想定していなかった事態といえる。
このため、国交省では都市のスポンジ化を防止する観点から、新たな都市計画のあり方を探ることにした。社会資本整備審議会に都市計画制度の抜本的な見直しを検討する小委員会を設置し、有識者らによる検討作業を始めた。今年半ばにも中間報告をまとめる方針だ。