【AIIB年次総会】交錯する各国の思惑 「くず債券」扱いのまま、信用獲得へ日米参加が必須 (1/3ページ)

2017.6.17 22:05

記者会見したアジアインフラ投資銀行(AIIB)の金立群総裁(左から2人目)=17日、韓国・済州島(河崎真澄撮影)
記者会見したアジアインフラ投資銀行(AIIB)の金立群総裁(左から2人目)=17日、韓国・済州島(河崎真澄撮影)【拡大】

 中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)を舞台に関係国や周辺国の“思惑”が交錯している。

 「日本の記者は(AIIBに)関心が高いね。どうして政府代表は来なかったのかな」。会場で名刺交換したAIIB中国人幹部は記者にこう畳み掛けた。

 関係筋によると日本政府は年次総会の「招待状」を受け取っていたが政府代表を派遣せず、慎重姿勢を貫いた。一方、「中国側はAIIBに日米を引き込まなければ立ち行かない」(国際金融筋)のが実情だ。

 インフラ建設で1件当たり数千億円の投融資を行うには国際金融市場で債券を発行し、民間資金も調達する必要がある。だが、AIIBは債券の「格付け」がなおも得られず、「ジャンク(くず)債券」扱いのまま。高金利を示さないと市場で資金調達できない。

 17日の会見で、金立群総裁は年内の格付け取得に自信を示したが、最大の懸念は格付けの良しあしだ。

 最大の出資国である中国は米格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスに追い込まれている。中国の国債格付けは先月、1989年の「天安門事件」以来、28年ぶりに格下げされた。債務負担増が理由で、中国政府に焦燥感が広がった。AIIBが得る格付けが「中国」を超えることは、不可能だ。

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