【ジャカルタレター】現職知事が問われた宗教冒涜罪には欠陥も (1/2ページ)

2017.6.21 05:00

判決を前に法廷に入廷するアホック氏=5月9日、首都ジャカルタ(AP)
判決を前に法廷に入廷するアホック氏=5月9日、首都ジャカルタ(AP)【拡大】

 現職ジャカルタ特別州知事のバスキ・チャハヤ・プルナマ(通称アホック)氏に宗教冒涜(ぼうとく)罪で禁錮2年の判決が5月9日に下された。キリスト教徒であり華人系のアホック氏は、コーランを侮辱する発言をしたとして起訴されていたが、ジャカルタ知事選に出馬し、アニス氏との決選投票(4月19日)の末、敗退した直後だった。

 宗教冒涜罪の疑いがかけられ無罪になったケースはないといわれていただけに、アホック氏への判決は仕方がないという意見もある一方、検察側の求刑を上回る判決だっただけに、判決の妥当性について疑問の声も上がっている。また、各地でアホック氏の釈放を求めたデモも起き、インドネシアでは、いまだに宗教は政治において無視できないということをあらためて考えさせられた。

 ◆政治的に利用

 そもそも宗教冒涜罪は「指導される民主主義」といわれたスカルノ大統領時代の1965年にできたものである。スカルノは「ナショナリズム(Nasionalisme)、宗教(Agama)、共産主義(Komunisme)」からの造語である「ナサコム(NASAKOM)」というスローガンのもと、宗教やイデオロギーを背景にした対立勢力の団結を訴え、統治を強化した。刑法に宗教冒涜罪を規定することで、宗教をめぐるいざこざを未然に防ぐ狙いがあったといわれている。

 しかし、宗教冒涜罪には時の権力者らに解釈が任されている部分もあり、政治的に使われることも起きている。アホック氏のケースも、現職知事の再選を妨害すべく政治的に利用されたとみている人が多い。

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