【マネー講座】《株式の魅力》(1)<投資のイメージと実際>長期的視点で企業に寄り添う (1/4ページ)

 6月初めに日経平均株価が1年半ぶりに2万円の大台を回復しました。このニュースをお聞きになって、何となく気分が良くなる方もいらっしゃるでしょうが、どうせ自分には関係ない、と気に留めない方も多いのではないでしょうか。同じように株式投資も自分には関係ない、あるいは知識や時間がないので投資しても損するだけじゃないか、と距離を置いてしまう方もまだ多いのが実態です。

 しかし、株価の動きは経済動向や企業の業績と密接に関連していますし、上場企業が株主の利益を意識した経営を行う方向性が強まっていることから配当が増加しやすい傾向になっています。その結果、株式投資は特に長期的な観点から、個人の資産形成にとって一段と重要なものとなっています。今回の投資講座では日本株を中心にご説明しますが、皆様が資産形成をお考えいただく際の参考になれば幸いです。(野村証券 若生寿一)

株式投資のメリット

 一般に株価と言うときには、個々の会社(個別銘柄)の株価を指す場合と、ある条件で集計された日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)などの株価指数の場合があります。いずれも、インターネットのポータルサイトなどで簡単に価格や動きを確認することができます。

 個別企業の株式を買うことで会社の株主になることができます。株主になると、買った時よりも株価が値上がりした場合に売却すれば利益が得られることに加え、会社の利益の一部である配当金や、株主へのお礼のような意味合いで自社の商品やサービスなどの株主優待を受け取ることができます。こうした配当や優待は、その合計金額を利回りに換算するとかなりのお得感があるものもあります。

株式投資への後ろ向きなイメージとは