フィリピンに領有権争いの影 米系予測 開発停滞でLNG輸入増 (1/2ページ)

南シナ海の領有権問題で、中国を批判するプラカードを掲げるフィリピンの人々=首都マニラ(AP)
南シナ海の領有権問題で、中国を批判するプラカードを掲げるフィリピンの人々=首都マニラ(AP)【拡大】

 フィリピンは、液化天然ガス(LNG)の輸入が増加する見通しだ。米フィッチ・グループの調査会社BMIリサーチは、フィリピン・パラワン島北西沖のマランパヤ・ガス田の生産量減少や、南シナ海での領有権争いによる新規開発の停滞などを理由に、同国のLNG輸入が増えると予測した。現地経済紙ビジネス・ワールドなどが報じた。

 マランパヤは2001年に生産を開始したフィリピン唯一のガス田だが、BMIリサーチは今後10年のうちにほぼ枯渇状態になると予想する。さらに、原油価格低迷や中国との南シナ海の領有権争いが原因で天然ガス・石油の鉱区の新規開発が滞るとし、同国の輸入LNGへの依存度が高まっていくとした。

 現在、マランパヤで生産された天然ガスの98%は北部ルソン島の3つの発電所に送られており、同島の電力の5分の1を賄っているという。ただ、同国の電力省によると、16年の全国電源構成比における天然ガスの割合は21.9%で、03年の28.8%から縮小した。

 同省幹部は、マランパヤの生産は20年代中盤以降も続くと強調する。しかし、「新たな埋蔵量が発見されない限り、天然ガスの電力構成比が大幅に拡大することはないだろう」と述べ、増産の見通しが立たない以上、国外からLNGを調達する必要があるとの認識も示している。

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