バイオマス「脱炭素化」の切り札 発電量10年で2.5倍 日本の課題は? (2/2ページ)

クラボウ徳島工場内のバイオマス発電所で開かれた式典。燃料は国内の間伐材を利用する=2016年7月27日、徳島県阿南市
クラボウ徳島工場内のバイオマス発電所で開かれた式典。燃料は国内の間伐材を利用する=2016年7月27日、徳島県阿南市【拡大】

  • 東京都内で開かれたバイオマスエネルギーのシンポジウム=今年5月

 スウェーデンやフィンランドなど森林資源が豊かな北欧諸国は、バイオマスを「経済の脱炭素化」を進める上での主要な手段と位置付けている。

 日本でも12年7月に始まった再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度でバイオマス発電が対象とされたことから、間伐材などを燃やして発電する施設が増加、下水汚泥や畜産廃棄物からのガスを利用した発電所も増えてきた。

 地域産業創設も期待

 家畜の排泄(はいせつ)物や稲わらなど農畜産業や漁業からの廃棄物など対象となる燃料の範囲は広く、地域の新産業創設やエネルギー自給にも貢献すると期待されている。

 一方で問題も少なくない。日本の場合、固定価格買い取り制度の影響で、バイオマス利用は発電に偏りがち。欧州では発電と同時に出る熱を地域冷暖房や給湯などに利用してエネルギーの利用効率を高め、CO2の排出削減に貢献しているが、日本の熱利用は大きく遅れている。

 また、燃料費を安くするための海外からの輸入燃料への依存度が高い。なかには、東南アジアの熱帯林破壊の要因になっていると指摘されているアブラヤシのプランテーションで生産されたパーム油を使う発電所まで計画されており、環境保護団体からは、厳しい批判が出ている。

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