
ストックホルム郊外に2016年に完成した最新のバイオマスエネルギープラント。れんが色の外壁が特徴=7月(共同)【拡大】
メルストロムさんは「プラント内の熱も回収して再利用しているので、エネルギーの利用効率は非常に高く、計算上は100%近い」と語る。
原料の木材チップはスウェーデン国内や近隣諸国から専用の港を使ってプラントに運ばれる。発電所内の燃料貯蔵設備は約5日分の6万立方メートルと比較的小さい。市の中心部に近いため、コンパクトな施設にすることが求められたためだ。
「脱化石燃料」実現へ
バイオマス利用の大きなメリットは、地域への熱供給によって、暖房や給湯などに使う化石燃料の量を減らせることだ。
ストックホルム市によるとCHPの拡大で同市の1人当たり二酸化炭素(CO2)排出量は1990年の2.9トンから2015年には0.9トンにまで減少。16年の住宅1平方メートル当たりの排出量も5.6キロと1997年の3分の1近くにまで減った。
コレットさんは「新プラントの稼働でCO2排出量はさらに減っている。遅くとも2030年までにすべての地域熱供給をバイオマスなどの再生可能エネルギーと回収熱で賄うことが目標です」と話す。施設内に残っている石炭火力発電プラントを廃止して「脱化石燃料」を実現することが次の大きな課題だ。