印クリケット放映権 5年2795億円 地場メディア大手が落札 (1/2ページ)

 インドは、国民的人気スポーツであるクリケットのプロリーグ戦「インディアン・プレミア・リーグ」(IPL)の放映権入札が行われ、地場メディア大手スター・インディアが過去最高額の1634億7500万ルピー(約2795億円)で落札した。契約期間は2018~22年の5年間で、ソニーや米フェイスブックなど14社に競り勝ち、テレビとデジタルメディアの双方で国内外における放映権を獲得した。現地紙ビジネス・ラインなどが報じた。

 IPLは08年から開催されており、08~17年のテレビ放映権はソニー・ピクチャーズ・ネットワークスが820億ルピーで取得していた。同社は、今回の入札で継続を目指したが、スター・インディアに競り負けた。

 デジタルメディアの放映権は現在、15~17年までの3年契約として30億3000万ルピーを支払ったスター・インディア傘下のストリーミング動画配信サービス大手ホットスターが保持している。

 18~22年の5年間のデジタルメディア放映権の入札では、フェイスブックが390億ルピー、地場携帯サービス大手バルティ・エアテルが328億ルピー、同リライアンス・ジオが307億5720万ルピーを提示したものの、テレビ放映権も合わせて破格の価格を提示したスター・インディアに及ばなかった。

 専門家は、デジタルメディアの放映権が高騰した要因として、IPLが開始されて約10年を迎えるなか、インターネットの普及拡大に伴いスマートフォンなどによる視聴者が急増していることを挙げた。ソーシャル・メディアで交流しながら試合を観戦する視聴者も増え、直近シーズンでの短文投稿サイト「ツイッター」のIPLのフォロワー数は490万に上る。

IPLのネット視聴者は1億3000万人に