中国、「ビジネスマン大統領」と巨額商談 くすぶる難題は札束で“蓋” (2/2ページ)

 訪中前にトランプ大統領が、「巨額でひどい。金額を言うのも恥ずかしい」とまで厳しく批判した対中貿易赤字(昨年で3470億ドル)のみならず、北朝鮮問題をめぐる温度差、南シナ海や東シナ海での緊張、中国内の人権問題など、米中間にくすぶる難題を一時的にせよ、札束で“フタ”をすることにこぎつけた。

 不動産ビジネスで成功したトランプ氏との交渉において、「中国は巨額商談こそが、米国が主張してきた国際秩序や民主主義、人権問題での対中批判の矛を収めさせる戦術になると踏んだ」(同)。中国は航空機や自動車など、成長を続ける世界最大の市場を“取引の武器”にする考えだ。

 米国企業にとっても中国市場の吸引力は強大だ。10月から11月にかけ、米電気自動車大手テスラ、米交流サイト(SNS)大手フェイスブック、IT(情報技術)大手マイクロソフトなどの大物経営者が相次ぎ中国詣でし、トランプ氏訪中の“露払い”を演じた。

 習氏は9日の共同記者会見で、新たな米中経済協力計画を策定し、貿易不均衡の緩和、投資環境の改善などを継続協議する、と強調した。「札束外交」は、今後の習指導部による対外戦略の柱にもなりそうだ。