英・EU、「離脱費」500億ユーロで合意か 現地紙報道 難航交渉前進も

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 英国の欧州連合(EU)離脱をめぐり、英国がEUに支払う「離脱費」を500億ユーロ(約6兆6000億円)前後とすることで両者が折り合ったと、複数の英メディアが28日伝えた。事実とすれば2019年3月の離脱に向け、難航していた交渉の大きな前進となる。

 両者は離脱費など3つの課題をめぐる交渉の第1段階で足踏みが続き、離脱後の自由貿易交渉を中心とした第2段階に入れずにいた。貿易交渉の早期開始を望む英側は、12月14、15日のEU首脳会議で第2段階に進みたい考えだ。

 ただ、英国に住むEU市民の権利保護など残る2つの課題が障害となり、第1段階で膠着(こうちゃく)状態が続く可能性もある。メイ英首相は12月4日にユンケル欧州委員長、EUのバルニエ首席交渉官と会談する予定で、3つの課題の決着を目指す。

 テレグラフ紙電子版によると、額は「450億~550億ユーロ」とされる。フィナンシャル・タイムズ紙などによると、英国がEU職員の年金などを何年かかけて支払う方式で合意している。(ロンドン 共同)