
※写真はイメージです(Getty Images)【拡大】
他方で大企業では、利益のかなりを自社株買いに回して株価を吊り上げているが、自社の株価が上昇した場合、これに並行させて役員手当を引き上げる経営方式を導入している。
これによって、日本では今や、年収1億円超の上場企業役員が530人となった。
このように日銀がアベノミクスを忖度(そんたく)して行っている「金融緩和・円安策と株式買い」は、大手企業の経営方式と相まって、一部の高所得者を利するのみだ。
ちなみに円安でも輸出数量は、輸出大手の海外進出ゆえ10年度よりなお10%近く減少している。
◇
【プロフィル】田村正勝
たむら・まさかつ 早大大学院経済学研究科博士課程修了。経済学博士。同大教授を経て現職。一般社団法人「日本経済協会」理事長。72歳。