仮想通貨の価格サイト「コインマーケットキャップ」によると、モネロの同夜現在の時価総額は世界14位の約59億ドル。ビットコインなどより取引の匿名性が高く、追跡が難しい特徴を持つ。
ロシアの情報セキュリティー会社「カスペルスキーラボ」グローバル調査分析チームディレクターのコスティン・ライウ氏は、複数の仮想通貨の価値が乱高下している現状を踏まえ、「高騰すれば攻撃者の利益になる」と指摘。ひとたび高値の仮想通貨の採掘に成功すれば大きな利益につながる状況にあるとした。
北朝鮮が“国家事業”として採掘に注力すれば、長期的な資金源となる可能性を指摘する米情報セキュリティー会社の報告もあり、警戒が必要だ。
■仮想通貨 インターネット上で商品購入や送金に利用できる通貨で、ビットコインやイーサリアムが代表格。国や中央銀行が発行、管理する法定通貨と異なり、管理者がいない。そのため、世界中のコンピューターから全ての取引データを監視できる「ブロックチェーン(分散型台帳技術)」という仕組みで共同管理し、信頼性や健全性を担保している。新たな取引が発生するたびにデータは更新され、その際に必要となるコンピューターの計算処理能力を提供、計算した協力者には、対価として仮想通貨が支払われる。この対価獲得を目指す行為は、マイニングと呼ばれる。