国・地域別では、ベトナムが前年より91%増の5万6246人で最も多く、次いでタイ(3万8381人)、インドネシア(2万6人)の順。台湾も前年比43%増の2万6021人を記録した。これまで訪韓インセンティブ・ツアー客が少なかったインド(387%)、ミャンマー(2847%)、トルコ(92.2%)なども大幅に増えたとしている。このため、すべてのインセンティブ・ツアー客のうち中国人が占める割合は、2016年の46%から昨年は9%へと大幅に下がった。
朝鮮日報はこうした現象について、東南アジア諸国の経済が近年成長してインセンティブ・ツアーの需要が増加していることや、韓流ブームの影響で韓国に対する関心が高まっているためだと分析している。
インセンティブ・ツアー客は人数、規模ともに大きく、一般の観光客に比べて平均消費額が30%以上高いとされる。同紙の取材に対し韓国観光公社関係者は「中国一辺倒の観光政策では『THAAD報復措置』のような危機に対処するのが難しい。東南アジアを中心に、韓国観光のPRやマーケティングをさらに強化していく」と答えている。ただし、「THAAD禍」で増加が期待された日本人客への言及はなかった。