
経営側の春闘方針を説明する経団連の工藤泰三副会長=16日、東京都千代田区【拡大】
18年3月期の上場企業の収益が過去最高を更新する見通しであることも追い風となり、春闘を前に賃上げに言及する経営トップは例年より多い。
サントリーホールディングスの新浪剛史社長は18年度に年収ベースで3%賃上げを目指す方針を示した。大和証券グループ本社の中田誠司社長は「月収と一時金の組み合わせで、平均で3%超。20~30代には5%ぐらいの水準を検討」と話す。数字こそ挙げなかったが、花王の沢田道隆社長も「処遇改善は続ける」と語った。
ただ、賃上げが実施されたとしても、将来不安が根強いなかでは、消費が拡大につながらないリスクもある。経団連は経労委報告の中で、年金などの社会保障制度の持続に向けた抜本改革を政府に求めており、双方の問題解決がデフレ脱却に不可欠だと強調している。(平尾孝)
■春闘における経団連の基本姿勢と賃上げ率(基本姿勢/賃上げ率)
2013年 ベースアップ実施の余地はない。定期昇給の扱いが論点/1.83%
14年 業績好調企業は賃金引き上げを検討/2.28%
15年 ベアは賃金引き上げの選択肢の一つ/2.52%
16年 15年を上回る年収ベースの賃金引き上げ/2.27%
17年 年収ベース引き上げ。定昇、ベアなどが柱/2.34%
18年 3%賃上げの社会的期待を意識し前向きな検討/?
※賃上げ率は、定昇とベアを含む大手企業妥結額(経団連集計)の前年比伸び率