【ダボス会議】トランプ氏が演説 中国念頭に「攻撃的な行動」国際秩序を重視 (1/2ページ)

 【ワシントン=塩原永久】トランプ米大統領は26日、スイスでの世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で演説した。トランプ氏は「米国第一とは『孤立した米国』ではない」と語り、国際的なルールや秩序の強化に積極的に関与するとの考えを強調した。中国を念頭に「いくつかの国は他国を犠牲にして(国際社会の)システムを食い物にしている」と述べ、知的財産侵害などの「略奪的な行動」を非難した。

 昨年のダボス会議では、初参加した中国の習近平国家主席が「保護主義への反対」を表明し、「グローバル経済の旗手」として米国の退潮ぶりが指摘された。

 トランプ氏は演説で「主権国は共有する目標に向けて協力する」必要があると述べる一方、「不公正な貿易慣行にこれ以上目をつぶっていることはできない」とし、自由貿易の前提として「公正で互恵的」な通商関係が不可欠だと述べた。

 トランプ政権は昨年末、法人税率を大幅に引き下げる税制改革を実現。さらに規制緩和を進めてきた実績に触れ、「われわれは再び競争力を取り戻した」と指摘。「米国が成長すれば世界が成長する」との認識を示す一方、「今ほど米国に投資するのによい時はない」と語り、米国内での雇用増につなげるため、海外企業の誘致を促し、米国での事業拡大や投資の引き上げを訴えた。

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