産業別では、最多はサービス業他の2159社(構成比26%)。以下、建設業1988社(同24%)、製造業1093社(同13%)と続く。最少は農・林・漁・鉱業の60社(同1%未満)だ。
30年は干支でいうと「戊戌(つちのえいぬ)」。十干の「戊」は「茂」という字に通じ植物の成長が絶頂期という意味があり、株式相場では「戌笑う」という格言もある。
埼玉の県内経済に目を向けると、県が行田市の老舗足袋メーカーをモデルにしたTVドラマ「陸王」放映期間の経済波及効果が10億円超と推算、31年に控えるラグビーW杯(試合会場に熊谷市)へのインバウンド効果が期待されるなど前向きな話題も聞かれるが、30年度の実質県内総生産の成長率は1.6%と29年度2.0%(見込み)から減少が予測されている(ぶぎん地域経済研究所発表)。
30年の戌年は、景気拡大の恩恵が大手から中小企業まで波及し、培ってきた技術や信用を背景に事業を拡大できる年となるか。はたまた、株高や景気回復によってバラ色の将来が開かれ、「笑う」ことができる年になるのか。県内の動向に注目していきたい。
(土持功・東京商工リサーチ埼玉支店長)