ダウ平均は、2万5千ドルに乗せてからわずか8営業日で2万6千ドルを突破するなど、年初からの上昇ピッチが速く、米長期金利の急上昇は利益確定売りを出す絶好の材料となった。わずか2営業日で、年初からの上げ幅がすべて消えた。
日本株は売買代金の約7割を海外投資家が占める。米国株急落などに伴う損失を穴埋めするため、値上がりしていた日本株に売り注文を出したとみられる。
今後の株式市場はどうなるのか。みずほ証券の三浦豊シニアテクニカルアナリストは「米国、日本とも、行き過ぎた楽観論を背景とした急激な株価上昇に修正が起きている」と指摘。その上で、「これまでの上昇ピッチが速すぎた分、下落が行き過ぎる恐れはある。激しい相場展開がしばらく続く」との見方を示す。
一方、岡三証券の小川佳紀日本株式戦略グループ長は「株高を支えてきた世界景気の拡大という前提は崩れていない。足元の嵐が過ぎ去るのを待って、落ち着きどころを探っていく展開になるのでは」と話した。