
日本銀行の黒田東彦総裁【拡大】
むしろ景気刺激のため緩和策の拡大が期待される可能性がある。政策の余地が限られる中、河野氏は追加緩和の手段として短期金利をマイナス0・1%にするマイナス金利政策の深掘りや、上場投資信託(ETF)の年間買い入れ額約6兆円の拡大を例示。ただ、いずれも金融機関や株式市場に与える副作用が懸念され、反発が起きそうだ。
今回の株安が本格的な景気後退につながるのか、現状では不透明だ。大和総研の小林俊介エコノミストは「混乱はあくまで一時的」と指摘。市場が落ち着けば出口戦略の検討を再開できるとみている。
とはいえ市場の混乱を避けるため「当面は議論を凍結せざるを得ない」(小林氏)のも事実。日銀にとって身動きがとれない悩ましい時期が続く恐れがある。
(田辺裕晶、米沢文)