「市役所」と「ホテル」がセットになった全国初の複合施設、奈良・橿原にオープン

近鉄大和八木駅前にオープンした複合施設。手前が市役所で、奥がカンデオホテル=奈良県橿原市
近鉄大和八木駅前にオープンした複合施設。手前が市役所で、奥がカンデオホテル=奈良県橿原市【拡大】

 奈良県橿原(かしはら)市の近鉄大和八木駅南側に13日、市役所とホテルがセットになった全国初の複合施設(地上10階、高さ45メートル)がオープンした。市が民間資金を活用したPFI事業で約97億円をかけて建設。奈良県内では最も高いビルとなる。

 1~4階の市役所分庁舎には、住民票や戸籍関係証明書の交付など市民サービスを担当する13課が入り、5~10階には、カンデオホテル(客室数139室、15日営業開始)が入居。最上階の10階には展望室や露天風呂が設けられ、畝傍(うねび)山などが見渡せる。

 この日、オープニングセレモニーが開かれ、橿原市の森下豊市長らがくす玉を割った。市はインバウンド(訪日外国人客)の取り込みに期待しており、森下市長は「橿原の魅力を世界に発信する施設として、みんなで育てていきたい」と話した。

 約1300年前に日本初の本格的な都、藤原京が置かれた橿原市には、遺跡や古墳が集中。奈良県中南部観光の玄関口に建設された複合施設は、地域振興の起爆剤としても注目を集めそうだ。