伊東のメガソーラー計画継続審査 静岡県審議会で異例対応 (2/2ページ)

伊東市のメガソーラー計画を許可するかをめぐって開かれた県の森林審議会=14日、県庁(田中万紀撮影)
伊東市のメガソーラー計画を許可するかをめぐって開かれた県の森林審議会=14日、県庁(田中万紀撮影)【拡大】

  • 県森林審議会での継続審査決定を受け、会見するメガソーラー反対派の住民=14日、県庁(田中万紀撮影)

 業者側の提出書類によれば、全項目で審査の基準を満たしているが、審議会では環境が専門の委員から「大きなソーラーパネルが設置されれば地域の風景を壊す」といった意見が出されたほか、森林防災が専門の委員からも「水系が複雑な地域特性を考慮すると、工事計画には災害防止の観点から疑義がある」などの慎重論が出され、継続審査となった。

 森林法上は、基準を満たしていれば県は許可を出さねばならず、継続審査とした審議会のこの日の対応は極めて異例。川勝知事は13日の定例会見で、同計画について「景観、環境、生態系、ありとあらゆる観点から考えて非常に不適切な施設だ」と反対を明言しており、審議会に対しても「慎重に審議してほしい」と注文を付けていた。

 審議会を傍聴し、終了後に会見した反対派住民代表の関川永子さんは、「(審議会は)納得のいく内容だった。伊東市は観光が収入源であり、委員には私たちの危惧を代弁してもらった。継続審議の中で、いい方向に話を持っていってほしい」と話した。