「次世代のジョブズ」と呼ばれた女性創業者、大規模詐欺行為で罰金 米証取委

 米証券取引委員会(SEC)は14日、一時はIT大手アップル創業者になぞらえ「次世代のスティーブ・ジョブズ」として脚光を浴びた米医療ベンチャーの女性創業者らが大規模な詐欺行為で投資家から7億ドル(約740億円)以上の資金を調達したとして、創業者らを訴追したと発表した。

 創業者はエリザベス・ホームズ氏。50万ドルの罰金を支払うことなどでSECと和解した。19歳だった2003年に血液検査会社セラノスを創業。数滴の血液で100種超の疾患を調べられるとうたい注目を集め、企業価値は一時90億ドルに達したとされた。

 米誌フォーブスが15年に発表した米女性長者番付では推定資産45億ドルで首位になったこともある。しかし、15年に米紙ウォールストリート・ジャーナルに検査の不正確さを指摘されたことをきっかけに企業価値が急落。保健当局なども調査に乗り出すなど疑惑の目が向けられた。(共同)