中国関税発動、報復の連鎖激化せず 米国高官、貿易戦争を否定

米アイオワ州の養豚場。中国が報復関税を発動したことで農家は危機感を強めている(AP)
米アイオワ州の養豚場。中国が報復関税を発動したことで農家は危機感を強めている(AP)【拡大】

 ナバロ米通商製造政策局長は2日、トランプ政権による鉄鋼やアルミニウムの輸入制限の報復措置として中国が発動した米国製品への関税に関して「(報復措置の)連鎖が激化することにはならない」と述べた。輸入制限を契機に米中が「貿易戦争」に至るとの見方を否定し、米国として平静な対応をみせた形だ。

 ナバロ氏は米CNBCテレビのインタビューで、「(報復)行動が別の反応を招くということにはならない」と指摘。トランプ政権には中国に対して即座に新たな対応を取る考えがないことを示唆した。

 一方、ナバロ氏は中国による不公正な取引慣行などについては改めて批判。中国側が問題に対処せず、「別のパンチを繰り出した」と述べて報復措置を非難した。またトランプ大統領が求めているのは「米中間の貿易の公平な競争条件だ」とも強調した。

 また、ウォルターズ大統領副報道官も2日発表した声明で、「中国は公正に輸出された米国製品を標的にするのではなく、自分たちの不公正な慣行をやめるべきだ」と批判。「根本問題は、中国企業が政府から補助金を受け取り、鉄鋼などを過剰に生産していることだ」と述べ、中国の不公正貿易が「米国の安全保障を脅かし、市場をゆがめている」とした。

 中国政府は1日、米国の輸入制限に対する報復として、米国から輸入する計128品目に2日から高関税を課すと発表していた。(ワシントン 塩原永久)