【日中韓サミット】反保護主義の3国協調、具体策で限界も (1/2ページ)


【拡大】

 9日の日中韓サミットでは、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)や自由貿易協定(FTA)の交渉加速で合意するなど経済連携の推進をうたったが、トランプ米政権を念頭に置いた保護主義への具体的な対抗策では足並みがそろわなかった。特に、知的財産の侵害など中国の不公正貿易に反発し質の高い自由貿易を求める日本と、米国との通商摩擦に焦る中国との立ち位置の違いが目立った。

 「ハイスタンダード(高い規格)なルールを打ち出すことが必要だ」。安倍晋三首相はサミットの席上、RCEPなどの早期妥結に前のめりな中国の李克強首相を意識し、くぎを刺すことを忘れなかった。

 2国間交渉を好み保護主義的な姿勢を強めるトランプ米政権に対抗するため、日中韓は多角的貿易体制の重要性で一致。その象徴がRCEPなどの早期妥結に向けた連携だ。李首相は記者発表で「3カ国が自由貿易の取り組みを支持していることを見せよう」とトランプ氏を牽制(けんせい)した。

 ただ、その具体策となると隔たりも大きい。

 RCEPでは関税の引き下げなどで質の高い協定を求める日本と、米国に対抗するため低水準でも早期妥結を求める中国の間の溝は深い。日本の政府関係者は「具体的な期限を話したつもりはない」とし、自由化の程度が低い内容で妥協するつもりが一切ないことを強調した。

続きを読む