インド 現金不足でATM営業停止

 インドは4月、多くの州で紙幣が不足した。このため、一部のATM(現金自動預払機)が営業停止に追い込まれ、多くの市民が稼働中のATMに長い行列を作った。現地紙タイムズ・オブ・インディアなどが報じた。

 4月22日時点で、南部アンドラプラデシュ州や同テランガナ州、同カルナタカ州、東部ビハール州、北部ウッタルプラデシュ州、同パンジャブ州、西部グジャラート州、中部マディヤプラデシュ州の一部などでATMの紙幣不足が報告された。

 現金需要が増大していることも紙幣不足の一因となった。高額紙幣廃止政策を実施する直前の2016年10月には、ATMの平均引き出し額は3176ルピー(約5180円)だったが、今年2月には8%増の3445ルピーに拡大した。一方、1カ月当たり取引件数は減少している。

 金融サービス会社FIS現地部門のラダ・ラマ・ドライ氏は「二千ルピー札の流通量減少に伴い、低額紙幣が中心となり、ATMの収容能力が低下したことも追い打ちをかけた」と指摘する。

 当局は紙幣不足の原因について、カルナタカ州で議会選挙を控えていることや種苗の調達量が増加していること、結婚シーズンが近づいていることなどを挙げた。

 インド準備銀行(中央銀行)は4月17日、「行内には十分な現金があるが、国内の造幣所で紙幣を増刷している」と説明した。(ニューデリー支局)