【専欄】「熊孩子」は中国を壊す? 子供たちの悪行にうんざり、一人っ子第一世代の親に問題 (2/2ページ)

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 熊孩子の台頭には、親たちにも問題がある。親たちは一人っ子政策第一世代が多い。

 某映画館の化粧室でのこと。やはり5、6歳ほどの女の子が洗面台に設置されているハンドソープを、床にまき散らしていた。それを見た母親は、もちろん叱った。しかしその叱り方は想定外である。

 「そんなことして、自分が滑って転んだらどうするの!」

 女の子は笑いながら、つるつるになった床で遊んでいたが、案の定滑って転び、大泣きした。

 一人っ子第一世代が小学校に上がるころ、これまで見たことのないふるまいをする子供たちを見て、大人たちはみんな憂えた。「この子たちが成長したら、どんな大人になるのだろう」

 時は過ぎ、彼らは子の親となった。中国の親たちは忙しい。なかには両親ともに出稼ぎに出ていて、何年も子供に接してない親もいる。21世紀の大国を担う子供たちが、熊孩子のまま成長するのは、何としても避けたいものである。(ノンフィクション作家・青樹明子)