
高崎市の箱わな【拡大】
ハクビシンやタヌキなどの有害鳥獣による市街地などでの生活被害を防ごうと、群馬県高崎市は今月から、捕獲用の箱わなを無料で貸し出す「まちなか有害鳥獣捕獲支援事業」を始めた。
農作物被害とは異なり、生活被害については専門業者を紹介するぐらいの対応しかできないのが現状で、市は「年々大きくなっている支援を求める声に対応した」としている。
捕獲免許の取得が不要な小型箱わな(幅30センチ×奥行き75センチ×高さ35センチ)と運搬用の車載ケース、わなを扱うための厚手の皮手袋を希望する市民に無料で貸し出す。捕獲した有害鳥獣は市職員が訪問回収。市が適正に処分する。
わなの設置や捕獲用のエサは市民が負担するが、市が有効的な設置方法などを指南する。捕獲許可と貸出の申請は環境政策課が一元的に受け付ける。
市内では有害鳥獣の生息範囲が広がり、最近では一般住宅にまで被害が拡大。市には年間約100件の相談が寄せられ、うち半分は「屋根裏に住みついた」「庭に穴が掘られた」といった生活被害だという。