米抜きTPP 参院でも承認 政府、関連法案の成立急ぐ

 米国を除く11カ国が参加する環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)が13日、参院本会議で与党などの賛成多数で承認された。衆院は5月に可決済みで、協定本体の国会承認が整った。

 政府、与党は畜産農家の経営安定対策などを盛り込んだ関連法案も今国会で成立させ、国内手続きの完了を目指す。順調なら年内と見込まれる早期の発効に弾みをつけたい考えだ。

 発効には6カ国以上の国内手続き完了が必要となる。メキシコが手続きを済ませた半面、マレーシアのマハティール首相が慎重姿勢を示すなど足並みの乱れが懸念されている。結束を保ち、米国に象徴される保護主義の台頭に歯止めをかけられるかが課題になる。

 TPPが発効すれば世界全体の国内総生産(GDP)の約14%を占める自由貿易圏が誕生する。憲法の定めにより、今国会での承認は5月18日の衆院可決で確定していたが、参院としても議論を尽くす姿勢を示した。

 今国会で日本の手続きが済めばメキシコに次いで2カ国目になる見通し。一方、参院での法案審議では、国内農業への影響を懸念する野党の反発が強まりそうだ。

 TPP発効を急ぐ背景には自動車や農業分野の市場開放を狙い、2国間の自由貿易協定(FTA)締結に意欲を示す米国の存在がある。日米の貿易協議の初会合を7月に控え、日本はTPPの措置を防衛ラインとし、多国間の枠組みの重要性を米国に訴える考えだ。

 タイやインドネシアなど加入に前向きな国があり、TPPは拡大の可能性を秘める。だが、強硬策を貫くトランプ米大統領に心変わりの兆しは見えず、日本の戦略が実を結ぶかははっきりしない。