
金融政策決定会合後に記者会見する日銀の黒田総裁=15日午後、日銀本店【拡大】
日銀は15日、金融政策決定会合を開き、短期金利をマイナス0.1%、長期金利を0%程度に抑える金融緩和策の維持を決めた。黒田東彦総裁は会合後の記者会見で足元の物価上昇の鈍さを「事実」と認め、「春先までの円高や振れ幅の大きい宿泊費の下落などが影響した」と述べた。だが、目標の物価上昇率2%に向け「勢いは維持されている」とし、物価上昇の鈍化は一時的との見解を示した。
黒田総裁は物価が思うように伸びないのは、企業による省力化投資が賃金上昇を抑えるように働くといった構造的な要因もあると指摘。先行きの物価見通しについて、「次回会合で政策委員と十分議論していくことになる」と述べた。
4月の全国消費者物価指数(生鮮食品除く)の伸び率は、0.7%と2カ月連続で鈍化。日銀は今回、物価の現状認識を「1%程度」から「0%台後半」に下方修正しており、7月公表の「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」で2018年度以降の物価見通しを引き下げる布石との見方も市場では出ている。
会合では、片岡剛士審議委員が「横ばい圏内」とする予想物価上昇率が下方修正された際は、追加緩和策を講じるべきだと主張した。