日韓通商摩擦 激化の様相 造船に不当な補助金 WTO提訴へ (1/2ページ)

韓国南部、巨済島の大宇造船海洋の造船所を訪問する文在寅大統領(左から3人目)ら=1月(聯合=共同)
韓国南部、巨済島の大宇造船海洋の造船所を訪問する文在寅大統領(左から3人目)ら=1月(聯合=共同)【拡大】

 韓国が自国の造船業界に不当な補助金を支給しているとして、日本政府が世界貿易機関(WTO)に提訴する手続きに入る方向で調整していることが25日、分かった。造船が世界的な供給過剰状態にある中で、韓国による多額の公金投入が国際的な安売り競争を招き、公正な競争を担保するWTOのルールに違反している可能性があると判断した。

 韓国に対しては、日本が輸出するステンレス棒鋼にかけられている反ダンピング(不当廉売)関税の問題でもWTOに提訴する手続きに入っている。今回の提訴手続き入りの検討も韓国側から反発される公算が大きく、通商摩擦が激しくなりそうだ。

 現在はWTOへの提訴手続きとして、韓国との2国間協議を求める方向で最終調整している。話し合いは難航が予想され、決着しない場合は裁判の1審に当たる紛争処理小委員会(パネル)の設置をWTOに要請することを想定している。

 韓国は2015年以降、経営難に陥った造船大手の大宇造船海洋に政府系金融機関を通じて計1兆2000億円の金融支援を実施した。大宇は財務状況が急激に改善し、採算度外視の低価格で船舶を売り出すようになった。このため日本を含む各国の造船会社は、船舶の受注販売価格が下落するなどの悪影響を受けた。

 自国の産業を必要以上に保護する金融支援を実施するのは、WTOが禁じる補助金に当たる可能性がある。

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