RCEP閣僚会合 日中、米保護主義牽制で「呉越同舟」 不公正貿易めぐっては「同床異夢」 (2/2ページ)

東アジア地域包括的経済連携(RCEP)東京閣僚会合でフォトセッションする安倍晋三首相(中央)ら各国の閣僚=1日午前、東京都新宿区(宮川浩和撮影)
東アジア地域包括的経済連携(RCEP)東京閣僚会合でフォトセッションする安倍晋三首相(中央)ら各国の閣僚=1日午前、東京都新宿区(宮川浩和撮影)【拡大】

 安倍首相は会合で「知的財産をしっかり保護するルールを整備する」と指摘することも忘れなかった。交渉の中で日本は知的財産権の侵害が目立つ中国を念頭に、海賊版や模倣品の対策などで高水準のルールを求めている。今後の交渉で一定の国にルール整備の経過措置を認めることなども想定されるが、中国と折り合えるかは未知数だ。

 中国の知的財産権侵害をめぐっては、米国がすでに世界貿易機関(WTO)に提訴。さらに6日にはこの問題で中国に制裁関税を発動する計画だ。そもそも米国による鉄鋼輸入制限も、過剰生産などが問題視される中国が主なターゲット。日本も同様に国有企業優遇などの中国の不公正な貿易に反発しており、米国との連携は欠かせない。

 だが、米国を自由貿易体制に引き戻すためには中国との協調も重要性を増しており、日本は米中との距離感に苦慮している。

 経済官庁の幹部はこう嘆く。「どの国が味方で、どの国が敵なのか話によって異なり、通商問題が複雑で難しくなっている」。(大柳聡庸)