軽減税率対応のレジ導入支援など 中小補助金申請、想定の2割

 消費税率10%への引き上げと同時に始まる軽減税率制度をめぐり、対応可能なレジ導入などを支援する中小事業者向け補助金の申請件数が3月末時点で想定の2割程度にとどまっている。増税延期が繰り返され、企業の間でまた先送りになる懸念が去らないことが背景にある。来年10月の増税まで1年余りとなり、このまま低調なら混乱の恐れも再燃しかねない。

 軽減税率は食料品などの税率を8%に据え置く制度で、事業者は10%と8%の商品の仕入れ額や売上高を仕分けて税額を計算し、納税する必要が生じる。制度導入が固まった2015年末、中小事業者の混乱を心配した政府はレジや受発注システムの導入費などの一部補助として約995億円の予算措置を決定。支給対象を33万事業者と見込んだ。

 だが、申請は今年3月末時点で約7万件。政府が周知に取り組んでも事業者の反応は鈍いままだ。ある小売業界団体の幹部は、10%への増税が2度先送りされた経緯から「レジなどには多額の投資が必要。また延期があるかと思うと踏み出せない」と漏らす。

 15年末当時は増税と軽減税率の開始予定が17年4月に迫っており、企業の体制整備が困難視された。日程の余裕は再び乏しくなり、中小企業庁は「企業の対応が増税直前に集中すると、システム改修の技術者不足なども想定される」とし、早めの対応を促している。

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【用語解説】消費税の軽減税率

 生活必需品にかかる消費税率を通常の商品より低く抑える制度。所得が低い人ほど消費税の負担を重く感じる「逆進性」を和らげる目的があり、欧州などに例がある。日本は基本的な税率を10%へ引き上げる際、酒類・外食を除く飲食料品や定期購読契約の新聞に限り8%に据え置く。スタートは2017年4月を予定したが、増税とともに19年10月へ延期された。