西アフリカ開発で日中協力 首相訪中実現前に関係改善推進へ

 日本が主導する西アフリカの開発計画をめぐって政府内で、中国の参入を呼び掛ける案が浮上していることが29日、分かった。10月を目指す安倍晋三首相の訪中が実現する前に、日中間の関連会合を開きたい意向だ。現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」を進める中国に対し、経済分野で新たな日中協力に乗り出すことで、関係改善の推進をアピールする狙いがある。複数の政府関係者が明らかにした。

 アフリカの経済支援に関しては従来、日中両国は競争関係になる傾向が強かった。来年6月を見込む習近平国家主席による就任後初の来日を見据えた動きともいえる。

 日本が西アフリカで日中協力による開発を検討しているのは、計約4000キロにわたり複数の道路を整備する「成長の環」計画。コートジボワールなどギニア湾沿岸3カ国と内陸国のブルキナファソを南北に結び、ナイジェリアからコートジボワールまでを海岸線沿いに東西につなぐ。日本は、関連プロジェクトに350億円超の円借款や無償資金協力を実施中で、今年1月には全体の整備計画も策定した。

 第三国での日中協力をめぐり、今年5月の首脳会談で官民合同委員会設置で合意した。日本側は首相に近い和泉洋人首相補佐官がトップを務める方針。この枠組みを活用し中国側の参加を求める考えだ。