経財白書公表、求められる生産性革命 景気拡大、「供給力」アップが不可欠 (2/2ページ)

茂木敏充経済再生担当相=東京都千代田区(桐山弘太撮影)
茂木敏充経済再生担当相=東京都千代田区(桐山弘太撮影)【拡大】

 白書では「学び直し」の課題として、「最先端技術」といった社会人が求める内容と大学側が提供する専門的なカリキュラムの間でミスマッチが生じている現状も取り上げた。一方で、AIやモノのインターネット(IoT)の導入に「学び直し」などの教育訓練を組み合わせると生産性がより高まることにも触れており、「学び直し」の改革は急務となっている。

 直近の日本経済を取り巻く状況をみると、日銀の金融緩和策の修正や米国発の貿易摩擦といった不安要因が暗い影を落とす。現在の景気拡大局面は今月で69カ月目に達したとみられるが、いずれ景気も後退に転ずる。残された時間は限られており、改革は「議論より実行の段階」(茂木氏)にあるといえるだろう。(桑原雄尚)