フィンランドの失業率は9%を超え、少子高齢化による労働人口の減少も課題になっている。ピルッコ・マッティラ社会保健相は、社会実験の意義について「失業して最低レベルの生活を送り、やる気を失ってしまう国民にチャンスを与えること」と説明する。実験の制度設計をした社会保険庁のオッリ・カンガス平等社会計画担当部長は「560ユーロのBIだけで暮らすのは難しい。生計のために仕事を探す人が増え、就業率の上昇につながる」と説明する。
社会実験に参加しているトゥオマス・ムラヤさんは、新聞社を解雇され、現在はフリージャーナリストとして不定期で働く。「BIは失業手当と違い役所で煩雑な手続きをしなくてももらえるので、仕事を見つける時間が増えた」と評価する。
対象に選ばれた後に、再就職が決まった人もいる。ITエンジニアのミカ・ルースネンさんは「働き始めたばかりで収入が少ないので、仕事をしても満額もらえるBIはありがたい」と話す。