内外価格差3倍超も、農家の経営効率化必須

 政府が農業関連情報を集積したデータベースをつくるのは、農家の経営効率化を後押しするためだ。とはいえ、日本の農産物の価格が外国産と比べ3倍超も高いことは珍しくない。市場開放は農家にとって試練となる。

 農林水産省によると、2016年の日本産ブドウの価格は1キログラム当たり989円。一方、輸入品は318円で、内外価格差は3.1倍だ。

 日本が輸入ブドウに課している最大17%の関税は、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)や欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)が発効すれば、即時に撤廃される。

 ブドウ以外にも関税がゼロになったり、大幅に引き下げられたりする農産物がある。貿易自由化の加速で安価な海外産の輸入が急増すれば、国内の農家は厳しい価格競争を迫られそうだ。

 価格差の背景には農用地面積の違いがある。日本の農用地面積は14年時点で452万ヘクタール。これに対し、米国は4億820万ヘクタール、EUは1億8551万ヘクタールだ。米国やEUは人手が少なくて済む大型農機を使い、生産コストを抑えている。

 日本は狭くて山が多い国土に農地があり、米国や欧州のように大型機械を使った経営合理化は難しい。面積の差を少しでも埋めるには、ITの活用などによる知恵と工夫が欠かせない。